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中国が福建省の馬祖旅行解禁発表、国民党との会談で【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 政治 作成日:2024年4月29日_記事番号:T00115015

中国が福建省の馬祖旅行解禁発表、国民党との会談で【図表】(トップニュース)/台湾

 中国の文化和旅游部の饒権・副部長は28日、中国を訪問中の最大野党、国民党の立法院党団(議員団)との会談の場で、両岸(中台)の旅行業界の交流強化のため、福建省住民の馬祖列島(連江県)旅行を解禁すると発表した。福建省福州市の平潭~台湾を結ぶフェリーの運航が再開すれば、福建省の住民の台湾への団体旅行も再開すると語った。台湾の大陸委員会(陸委会)は28日、中国側の再開は福建省に限定されており、仮に台湾側が全面再開すれば、対等の原則に合致しないと指摘した。王国材・交通部長は29日、中国側の誠意がみられたものの、予想より限定的で、6月から団体旅行を解禁するか、関係部会(省庁)と検討すると語った。29日付中国時報などが報じた。

/date/2024/04/29/00china_travel_2.jpg文化和旅游部の饒・副部長は28日、国民党の訪問を受け、「重大発表」を切り出した(28日=中央社)

 饒・副部長は28日、台湾の旅行業界が団体旅行の解禁を訴え続けても、いまだ自由に往来できないのは、完全に民進党の責任だと語った。

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 中国の国務院台湾事務弁公室(国台弁)の朱鳳蓮・報道官は28日、両岸の市民と企業は空と海の直航便の全面再開を非常に強く要望していると指摘した上で、平潭~台北、台中などを結ぶ5路線のフェリーの運航と、天津市など30都市と台湾を結ぶ航空便の運航を、早急に再開するよう呼び掛けた。

 中国の国家移民管理局は28日、北京市など20都市を対象に、台湾に渡航するための通行証の申請を5月6日から受け付けると発表した。中国人の台湾渡航の拡大措置とみられる。

 民進党政権で中台関係が緊張する中、中国は19年8月から台湾への個人旅行を禁止した。団体旅行については、新型コロナウイルス感染拡大を受け、中台は20年1月、旅行会社に対し、団体旅行の催行を禁止した。新型コロナ流行が収束し、台湾は昨年8月、24年3月から中国への団体旅行を解禁する方針を発表したものの、中国側からは発表がなかったため、今年2月、旅行会社に対し、中国行き団体旅行の募集を打ち切るよう命じた。既に催行が確定した3~5月に出発するツアーは実施している。

ブンタン輸入再開

 中国の税関総署は28日、台湾産の文旦(ブンタン、ザボン)などかんきつ類の輸入を再開すると発表した。中国は22年8月、ペロシ米下院議長(当時)が訪台した直後、害虫が検出されたなどの理由で、台湾産のかんきつ類などの輸入を停止していた。

 福建省は28日、馬祖の住民に対する福建省のホテルの交通の優待や、台湾企業の投資支援など、13項目の優遇措置を発表した。

国民党、パイプアピール

 「花蓮王」の異名を持つ元・花蓮県長の傅崐萁・立法委員率いる国民党の訪問団17人は27日、中国の国政助言機関、中国人民政治協商会議(政協)の王滬寧・主席を訪問した。王・主席は、われわれは皆、中国人で、中華民族に属し、一つの家族だと述べ、家族は常に行き来し、交流すべきで、中国にどんどん来てほしいと語った。

/date/2024/04/29/00china_fu_2.jpg傅・立法委員(中)率いる訪問団は28日深夜、帰台した(29日=中央社)

 国台弁は27日、3日に発生した花蓮地震の被災者に、中台の赤十字社を通じ、仮設住宅を寄付すると表明した。

 中国の習近平・国家主席は4月10日、訪中した国民党の馬英九・前総統と北京市で会談し、両岸の同胞は一つの家族で、互いに行き来することで、関係が深まると語っていた。

 

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